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■洗い方をHPで公開

 なぜ、政府は布マスクを配るのか。

 安倍首相はかねてマスクについて「4月中に7億枚超の供給を確保する」と明言。とはいえ、全国民が1日に1枚使用すると仮定すれば1週間で9億枚が必要。マスク製造業者でつくる全国マスク工業会の担当者は「到底需要に追いつく見込みはない」と明かす。

 そうした中、洗えば繰り返し使える布マスクは、マスクの供給不足を大きく補うと注目されている。

 経済産業省と厚生労働省は布マスクの洗い方の動画をホームページ上で公開。1日1回は洗う▽もみ洗いではなく、押し洗いで洗う▽乾燥機を使わずに陰干しにする-などの注意点が説明されている。

 ただ、同工業会によるとガーゼなどの布マスクは、喉を乾燥から守ることが主な目的で、ウイルスを捕集する機能は、フィルターが内蔵されている不織布のマスクに比べて劣る。

 ■「一定の効果あり」

 もっとも、布マスクの着用はまったく意味がないわけではない。

 広島大大学院の坂口剛正(たけまさ)教授(ウイルス学)は布マスクについて、「ウイルスを防ぐ予防の機能は劣るかもしれないが、無症状ですでに感染している人がくしゃみなどで飛沫(ひまつ)を飛ばしてほかの人に感染するのを防ぐには有効で、拡大防止には一定の効果がある」と指摘する。

 一方で「そもそもマスク自体完全にウイルスを防げるものではなく、着けるという行為によってウイルスから守られているように感じる心理的効果が大きい」とした上で、「品薄で不安に思う人が多い中で、布マスクの配布によって少しでも国民に安心感を与える狙いがあるのだろう」と話している。



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